Clinical Journals

WATCHMANTM

臨床試験の成績と安全性

臨床試験およびレジストリーデータ

WATCHMANの臨床試験には、SALUTE試験、Pilot試験、2つの無作為化試験であるPROTECT AF試験およびPREVAIL試験、CAP やCAP 2のレジストリーなど複数の試験があります

SALUTE試験

日本でのWATCHMANの薬事承認取得を目的とするSALUTE試験では、54名の日本人NVAF患者さんが登録されました。6ヶ月のフォローアップデータが第82回日本循環器学会学術集会で発表され、海外での報告と同様に日本人においても有効であることが証明されました。

参考文献:

Aonuma K, et al. Percutaneous WATCHMAN Left Atrial.Appendage Closure for Japanese Patients With Nonvalvular Atrial Fibrillation at Increased Risk of Thromboembolism. Circ J doi: 10.1253/circj.CJ-18-0222.

長期のメタ解析

WATCHMANについて利用可能なデータのメタ解析から、5年間の結果が米国心臓病学会誌(JACC)に報告されました。この報告は、PROTECT AF試験とPREVAIL試験の5年間の結果を組み合わせたものであり、 WATCHMANを用いた左心耳閉鎖(LAAC:Left Atrial Appendage Closure)が、長期間の抗凝固薬の服用ができない非弁膜症性心房細動(NVAF)の患者さんの脳卒中リスクを低減する ことを実証しました。

参考文献:

Reddy VY, Doshi SK, Kar S, et al. 5-Year Outcomes After Left Atrial Appendage Closure: From the PREVAIL and PROTECT AF Trials. J. Am Coll Cardiol. 2017; In Press.

初回の市販後調査データ

米国での承認後における、心房細動(AF)による脳卒中を予防するためのWATCHMANによるLAACの米国における初期の臨床使用経験データでは、米国で実施されたすべてのWATCHMAN症例について、周術期の手技成績および合併症発生率を評価しています。

本試験は、これまでに留置経験のない術者の割合が大きかったにもかかわらず、手技成功率が高く、合併症発生率は低かったと結論しています。

参考文献:

Reddy VR, Holmes DR, et al. Post-FDA Approval, Initial US Clinical Experience with Watchman Left Atrial Appendage Closure for Stroke Prevention in Atrial Fibrillation. J Am Coll Cardiol. 2016; Article in Press.

CAP 2レジストリー

CAP2レジストリーは、多施設前向きランダム化試験であり、PREVAIL試験後のWATCHMAN承認申請審査中に継続的に登録を行っています。CAPレジストリーの目的は、医師がワルファリン療法に適していると見なしたNVAFの被験者において、WATCHMANの安全性および有効性のデータを収集することにありました。

PREVAIL試験

PREVAIL試験の目的は、NVAFの患者さんにおいて長期ワルファリン療法と比較したLAACの脳卒中のリスクの低減について、安全性および有効性を評価することにありました。

この試験において、全般的な有効性については⾮劣性が実証されませんでしたが、イベント発⽣率は低く、両群で数値は同等でした。⼿技の安全性は有意に改善されました。この試験によって、LAACは短期間のワルファリン療法への絶対禁忌がないNVAFの患者さんの脳卒中リスクを低減させることにおいて、ワルファリン療法に代わる妥当な治療法であるとのデータが得られました。

参考文献:

Holmes DR Jr, Kar S, Price MJ, et al. Prospective randomized evaluation of the WATCHMAN Left Atrial Appendage Closure device in patients with atrial fibrillation versus long-term warfarin therapy: the PREVAIL Trial. J Am Coll Cardiol. 2014;64(1):1-12.

Review Watchman I: First Report of the 5-Year PROTECT-AF and Extended PREVAIL Results

CAP レジストリー

CAPレジストリーは多施設前向きランダム化試験であり、PROTECT-AF試験後のWATCHMANの承認申請中に継続的に登録を行っています。 

CAP レジストリーの主目的は、医師がワルファリン療法に適していると見なしたNVAFの被験者において、WATCHMANの安全性および有効性のデータを収集することにありました。

参考文献:

Reddy VY, Holmes D, Doshi SK, Neuzil P, Kar S. Safety of percutaneous left atrial appendage closure: results from the WATCHMAN Left Atrial Appendage System for Embolic Protection in Patients with AF (PROTECT AF) clinical trial and the Continued Access Registry. Circulation. 2011;123(4):417-424.  

PROTECT AF試験

多施設で患者さんが登録されたPROTECT AF試験は、 WATCHMANを用いたLAACが、AFにおける脳卒中リスクの低減において、ワルファリンに対して非劣性であるかを明らかにするために実施されました。

米国医師会雑誌(Journal of the American Medical Association)の論文(4年間の結果)において、著者らは、脳卒中リスクが高いNVAFの患者さんの3.8年間のフォローアップから、 LAACはワルファリンと比較して脳卒中、全身性塞栓症および心血管死の複合イベントの予防において非劣性および優越性の両方の基準を満たし、心血管死およびあらゆる原因の死亡において優越性の基準を満たすと結論しています。
なお、安全性については追加の評価が必要と判断されたため、PREVAIL試験が実施されました。

参考文献:

Reddy VY, Sievert H, Halperin J, et al; for the PROTECT AF Steering Committee and Investigators. Percutaneous left atrial appendage closure vs warfarin for atrial fibrillation: a randomized clinical trial. JAMA. 2014;312(19):1988-1998. 

Pilot試験

メタ解析によって、NVAFの患者さんの左心房内血栓症例において、血栓の約90%が左心耳(LAA)にあることが確認されました。この試験では、血栓塞栓性脳卒中を予防するために心房細動の患者さんのLAAにデバイスを留置するフィージビリティーを評価しました。

本試験は、WATCHMANを用いたLAACが安全かつ実現可能であることが示唆されたと結論しています。

参考文献:

Sick PB, Schuler G, Hauptmann KE, et al. Initial worldwide experience with the WATCHMAN Left Atrial Appendage System for stroke prevention in atrial fibrillation. J Am Col Cardiol. 2007;49(13):1490-1495.